上野西洋美術館へ「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」を観にいこう
レンブラントって誰?
電車の中吊り広告でよく見るこのポスター・・・
これが、今、上野の西洋美術館で開催している「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」です。
この黒い枠の中のベレー帽の人物。
これがレンブラント自身の自画像です。
ちょっとイケメン!?なこのレンブラント、自分の自画像で光と闇の“あそび”をしているんです。
地震の影響で、3/12(土)スタートだった開催が、二週間遅れの3/26(土)からになりました。
連日の地震報道と、何もできない、どうしようもないモヤモヤな気持ちで苦しかった矢先の開催決定に、すぐに飛びついた私は、友人と開催二日目の午前中から意気込んで行って来ました!
しかし、私も友人もレンブラント自身のことは、正直よく知りませんでした。ただ「光」を描く画家だということだけは知っていました。
私「光を描くって何だろう?」
友人「なんか、レンブラントって横から光をぱーっとやる人でしょ?」
まったく意味が分かりません…。
この友人は私とは違う視点で物事を捉えているので、二人の感想を交えながらご紹介します。
アートの素人が「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」特別展に行ってみる
AM11時 上野到着。
国立西洋美術館を目指して、JR上野駅の公園口を出ます。
午前中の上野は地震後の影響か、まだ行き交う人たちがソワソワしているように見えました。
西洋美術館には公園口から、徒歩5分もかからないくらいで到着。
日曜日なので混み具合が心配でしたが、ほどよい数のお客さんたち。午前中にがんばって起きた甲斐がありました。
きれいな建物の入り口でチケットを買って中に入って行くと、残念ながら常設展は節電のためお休み。
この「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」の特別展だけの開催でした。
私「意外と若い人たちが多いね」
友人「だね」
みなさんは、美術館で音声ガイダンスって聞いたりしますか?
実は私は全く聞かないんですよね。もちろん聞いたほうが知識が深まる気がするんだけど、入場料+ガイダンスのヘッドフォン代・・・とか考えるとしり込みをしてしまいます。
友人「あっ音声ガイダンス聞こう!500円、500円・・・」
私「マジで?!」
友人はそんな私と違い、美術館などに来ると必ず音声ガイダンスを借りるそうです。
辰巳琢郎さんが声を担当しています。(知っていますか??)
分かりやすく、お芝居でレンブラント当事の状況を話してくれたりとオススメの代物。
なかなか良かったです。
早速、レンブラントとやらの作品を観てみよう~!
まずはレンブラントが影響を受けた画家たちの展示、それからレンブラント自身の版画作品、
絵画、レンブラントが亡くなったあとに、影響を受けた画家たちの作品・・と全部で124作品。
見ごたえ十分。
モノクロの版画。
近づかないと、真っ暗で分かりにくい作品もあります。
ほとんど真っ暗な中に、一筋だけ光があって、人々がいる・・・。
こんなに黒が主役な絵を、私は初めて観ました。
暗闇の中にぼんやり、人や羊たちの姿があります。
うっかりしてると見落としてしまうとこもあります。人よりも闇が主役なんです。それが格好いい。
計画停電で、真っ暗を経験した私は、光のない世界についてちょっと実感し始めたところだったので、妙にこみ上げるものがありました。
友人「ちょっとずるくない?暗すぎるよー」
私「えっこの闇なのか人なのか分からないのがいいんじゃん」
友人「いや、ちゃんと人物を描かなくちゃダメでしょ」
間接照明がいい感じに照らされ、節電効果も抜群です。
…ではなくて、間接照明の効果で、モノクロの絵画たちに立体感が増すんです。光と闇を効果的を使うと、絵の中の物体が浮き出ているように見えるんです。
普段私たちはカラーの世界が当たり前で、モノクロの世界なんて昔の写真や映画でしか見ていないから、ついつい色でモノを判断してしまいます。
しかし、モノクロは色のない世界で光と影だけで立体感を作っていきます。
「レンブラント」の制作した絵画や版画などは、常に、色よりも「光と影」が主役になっています。
生涯、光と闇を描き続けた画家です。<
キャンバスの中には、どんな絵が??
友人と私がふと立ち止まった絵があります。(本当はまっすぐですよ♪)
レンブラントが22歳で描いた《アトリエの画家》
この絵の主役は、なんとキャンバスだというのです。しかも、キャンバスの裏側。
小さな小さな絵画です。
私「なんだ!この挑発的な作品は!」
友人「版画より、断然こっちが好きだな」
私「キャンバス主役って、ねえ」
友人「22歳でこれ描いちゃってるんだよ。今、自分、何歳だろ…(へこむ)」
私「22歳かあ・・・」
PM 2時 終了
ほんの一時間くらいいる予定だった美術館に、結局3時間もいました。
友人と私のお腹が鳴って、お昼過ぎてたことに気づく、みたいな。
帰りのグッズ販売のところで、《アトリエの画家》のポストカードを買いました。
友人は、同じ絵のクリアファイルを。
午後になったら、急に人が増えてきて、かなり混みあってきたので、せっかく見に行くなら午前中からをオススメします。
「レンブラント」なんて知らな~い。
アートなんてよく分からな~い。
そんな二人でも、結構楽しめる3時間でした。
光と、闇と、レンブラント:http://www.ntv.co.jp/rembrandt/index.htm
3/26(土)~6/12(日)西洋美術館にて特別展
開館時間がいつもと違うので、要注意です。
■開館時間:午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
※金曜日の夜間開館(午後8時まで開館)については、当面の間、中止いたします。
国立西洋美術館:http://www.nmwa.go.jp/jp/index.html
もしかしたら、変更があるかもしれないので、あらかじめHPでチェックしてから行くことをオススメします。
ちょっと都会の明かりに疲れたら、レンブラントと闇の世界を堪能してみてください。
夏の計画停電の、予行演習ということで。
こちらの記事もどうぞ!
タグ
トラックバック&コメント
トラックバック
コメント
[...] 以前、OrangeSpiceでも紹介した「レンブラント 光の探求/闇の誘惑 」が開催されている国立西洋美術館や上野動物公園の少し奥、東京藝術大学の敷地内に美術館があります。 [...]