あっち、こっちに迷い込もう~目的地のない散歩のススメ~
散歩の楽しみ方
一口に散歩とはいえ、誰かとどこかを目指して歩いたり、一人で何かを探し歩いたり、その内容は人によって様々でしょう。
今回は、散歩の好きな人にはちょっと新しいかも知れない、散歩って何すればいいの?という人には、一歩踏み出すヒントになるかも知れない、そんなお散歩の楽しみ方をご紹介します。
何を隠そう、私は散歩が大好きなのですが、決して得意ではありません。いつも途中で道に迷ってしまうからです。
目的地がある時は、そこになかなかたどり着けないという点で「道に迷う」ことは実に力と時間を割きますが、散歩すること自体が目的の時には、五感をフルに働かせた「道に迷いこむ」ことがとても重要で、そのことが充実した散歩の時間へと導いてくれます。
お散歩のテーマを設定する
しかしながら、ただウロウロしていても、何か目ぼしいお店や場所でも見つけない限り、どんどん疲れがたまってきてしまいます。
そんなとき、どうすればよいか。
目的地ではなく、目的を持ってみるのです。その時の散歩のテーマと言っても良いでしょう。
一例として紹介しますと、私は先日、「上に注目して歩く日」を開催し、看板や空や、テラスで一服中、といった人なんかを見ながら、自分の住む街をてくてく歩いていました。
いつも見ているお店のショーウインドウばかりでなく、ちょっと凝った建築や謎のモニュメントなど、新しい発見がたくさんありました。
私は今、ポーランドのヴロツワフという街に住んでいるために、異文化の中で目にする何もかもに面白がったり、理解に苦しんだりしていますが、そんな「目的」を持って散歩することによる発見や喜びは、きっとどこでも共有できることでしょう。
あらゆるものが散歩のテーマになる
『黄色いもの(花、道行く人の服、歩道橋など)を探す日』
『猫をターゲットにして、行けるところまで追いかける日』
『季節外れなのでは!?というもの(店頭の飾りや、家の門、人々が身につけている物)を見つける日』
『このあたりに住んでいる人たちの憩いの場を探し当てる日』
などなど。
「芸能人を探す日」などという果てしなく難しい目的に設定しない限り、必ず達成感を得られるでしょうし、途中で写真を撮っておくことで、後日その日に色々な道に迷い込んだ思い出がふっと蘇って、クスッとできることでしょう。
感覚に身を任せて道に迷い込んでいく中で、ここは!という穴場が見つかったら、本当にラッキー!ですね。
様々な目的による散歩で、新たな発見とたくさんの「クスッ」がありますように。